1980年代初頭、第2次オイル・ショックと日本企業の攻勢によって、アメリカ産業界は自信喪失に陥っていた。そして、60年代から本格化した多角化戦略もついに壁に突き当たる。コングロマリットの大半が低収益化し始め、事業の取捨選択に迫られていたのだ。ポーターは、このような時代背景の下、アメリカの大手コングロマリットが多角化に向けて50年から86年までに実施した買収、合弁事業、新会社の設立、計3788件を詳細に調査した結果、その大半において「企業戦略」が欠如しているという結論に至った。
1980年代初頭、第2次オイル・ショックと日本企業の攻勢によって、アメリカ産業界は自信喪失に陥っていた。そして、60年代から本格化した多角化戦略もついに壁に突き当たる。コングロマリットの大半が低収益化し始め、事業の取捨選択に迫られていたのだ。ポーターは、このような時代背景の下、アメリカの大手コングロマリットが多角化に向けて50年から86年までに実施した買収、合弁事業、新会社の設立、計3788件を詳細に調査した結果、その大半において「企業戦略」が欠如しているという結論に至った。