従業員エンゲージメントをどう高めればよいのか

 ジョーダンとフリッツという、2人の看護師を紹介しよう。ジョーダンはこの3年間、臨床看護師としてスタンフォード・ヘルスケアの整形外科に勤務している。一方、フリッツは別の病院の異なる科に勤めているが、臨床看護師としての経験年数も勤務時間数もジョーダンとほぼ変わらない。

 にもかかわらず、この2人には大きな違いがある。ジョーダンはきめ細かな素晴らしい仕事をできているのに、フリッツはそうではない。同じ仕事をしている2人になぜ差があるのだろうか。

 筆者らが最近行ったインタビューで、ジョーダンは「患者一人ひとりの回復を手助けすることを最優先する仕事に就けて幸せだ」と語った。なかでも特に気に入っているのは、横断的(インターディシプリナリー)アプローチなるものだという。いわく、患者の家族やケースマネジャー、理学療法士、医師、作業療法士、ソーシャルワーカー、そして看護師が力を合わせて患者一人ひとりに最適な治療を選ぶ手法である。