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ビジネスを取り巻く環境が大きく変化するなか、企業も政府も生まれ変わり、イノベーションを起こすことが不可欠である。だが実際には、その場しのぎの対応を繰り返し、脅威にさらされ続けているのが現状だ。筆者はその理由として、過去に強みを発揮したマネジメントプロセスを見直さず、踏襲し続ける点を挙げる。本稿では、変革を目指す伝統企業が陥りがちな3つの落とし穴を示す。


 いま多くの企業と政府は、数世紀に1回あるかという大激変に直面している。テクノロジーや流通チャネルや競争環境のいずれかに変化が起きているだけではない。すべてが同時に、根本から変わりつつあるのだ。この状況は、ビジネスと国防のあり方を一変させはじめている。

 このような時代には、既存の戦略と組織構造のままではスピーディーに動くことができず、新しい課題に対処するためのイノベーションを起こせる人材やテクノロジーを活用できない。大激変にさらされ続けている大企業は、そのことに気づきはじめた。