テクノロジーをいかに活用して
顧客と継続的な関係を築くか
極めて大きな変化が起きている。新しいテクノロジーによって、個別化されたデジタルコミュニケーションを摩擦が生じにくい形で頻繁に行うことが可能になったおかげで、企業はかつてないほど深い顧客とのつながりを築いている。顧客からのアプローチを待つのではなく、顧客のニーズが生じたら即座にこれに対応している。もっと早く対応することさえある。ウイン・ウインの関係である。
つまり、筆者らの言う「コネクテッド戦略」を通じて顧客体験が飛躍的に向上する一方、企業は業務効率を高め、コストを下げることができる。
ディズニー・ワールドがすべてのゲストに提供する「マジックバンド」について考えてみよう。この小さなリストバンドには無線自動識別の技術が組み込まれており、ゲストはこれを使って、入園、乗り物への優先アクセス、食事や商品の支払い、ホテルの部屋の開錠などができる。そればかりか、ディズニーの側もゲストの位置を知り、その人に応じた顧客体験を提供することができる。