契約は始まりにすぎない
売り手と買い手の関係は、取引が成約にこぎ付けた段階で完結することは、まずない。むしろ、成約後に両者の関係が緊密化するケースが増えており、次回以降に買い手がどの売り手を選ぶか、その判断にも影響を及ぼしている。
このような傾向は、取引が頻繁に交わされる、長期に及ぶといった場合、特に強いようだ。金融サービス、コンサルティング、建設やエンジニアリング、軍事・宇宙関連、設備関連の取引などがこれに当たる。
成約は、言わばプロポーズにすぎず、結婚生活が始まるのはその後のことだ。幸せな結婚生活を送れるか否かは、売り手が買い手とのリレーションシップをいかにマネジメントするかにかかっている。