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スタートアップの成功は経営者の才覚や運などによって左右されるため、その要諦を体系的に理解することはできない。こうした理解が大勢を占める中、「リーン・スタートアップ方式」は起業の方法論として評価され、現在も広く受け入れられている。「とりあえず試す」手法は確かに効果を発揮する一方、最近の研究によって、そのやり方にはいくつかの課題があることも明らかになってきた。
私が大学で起業論を教えていると知ると、人はたいてい、2種類の反応のいずれかを示す。自分のビジネスアイデアを聞いてくれと言うか、そうでなければ、いぶかしげに私を見て、こんなことを言う。「起業はケースバイケースの判断がすべてだと思っていました。学校で教えることなんてできるのですか」
つまり、私は大量のビジネスアイデアを聞くだけでなく(去年はブロックチェーン関連、今年はCBD〔訳注:植物の麻に含まれる化学物質カンナビビジオール〕関連のアイデアが多かった)、重要な問いにどのように答えればよいかを考えなくてはならない。私たちは起業家に何を教えられるのか、という問いである。