
Jorg Greuel/Getty Images
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中国のEC業界にとって、「独身の日」(11月11日)は1年間で最も重要な日となる。B2C企業には売上増という明確な恩恵があるが、アリババのようにECプラットフォームを展開する企業はどうだろうか。異常な負荷でサービス提供そのものが危ぶまれる事態を招きかねず、必ずしも歓迎できる状況とは言えない。にもかかわらず、アリババが独身の日を積極的に盛り上げる理由は、みずから大きなストレスをかけることで成長の限界を超え、エコシステム全体を鍛えることが目的だという。
中国ではクリスマス商戦が早くやってくる。11月11日の「独身の日」は、世界最大の24時間限定セールだ。
もとはバレンタインデーを皮肉る日だったが、2009年にアリババ・グループの張勇(ダニエル・チャン)最高執行責任者(現CEO)が「ダブルイレブン」と命名。以来、思い切って散財する消費者はもちろん、大型割引や派手な宣伝を仕掛ける小売業者まで、中国全体を巻き込む巨大イベントへと発展した。