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個人よりもチームで取り組むほうがイノベーションを生みやすい。そのことを証明する研究は多いが、筆者らの調査により、チーム作業が必ずしも有効ではないケースがあることがわかった。コラボレーションが効果を発揮するか否かは、「モジュラリティ」に大きな影響を受けるという。


 個人でやるよりチームでやったほうが、画期的な発明(ブレークスルー発明)は生まれやすい――。これは広く信じられていることだ。数多く引用される技術特許や科学文献など、影響力のあるイノベーションを生み出すうえでは、個人よりもチームのほうが優れていることは、研究でも示されてきた。

 だが、私たちの研究は、この問題に重大な影響を与える要因を発見した。すなわち「何を」発明するか、もっと言うと、「いくつのモジュールに分割できる発明か」によって、チームと個人のどちらが優れているかは変わってくるようなのだ。