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勤続者や優れた成果を上げた従業員に対して、特別な表彰を実施する企業は多い。自分の価値が認められているという実感が持てると、従業員の生産性が上がることがわかっており、こうした取り組みは総じて効果を発揮するように思える。ただし、部下への感謝や評価の伝え方が機械的で心が込もっていないと、心が離れる原因にもなる。本稿では、マネジャーがやるべきことと、やってはいけないことの具体例を紹介する。


 次のようなシナリオを思い浮かべてみよう。ローウェンという会社員の話だ。

 勤続10周年を迎えた日、ローウェンが職場に着くと、付箋のついたギフト券が彼のデスクに置いてあった。付箋には「勤続10周年記念」と書いてあり、彼のマネジャーからだった。しかし、そこには感謝の言葉も祝福の言葉もなく、ローウェンは「やれやれ」とあきれ顔になった。