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プロジェクトの成功を左右するのは、いつ始めるべきかを見極めることである。早すぎても遅すぎても、失敗する可能性が高い。また、一度始めてしまうと打ち切ることも簡単ではない。自社の貴重なリソースをどのタイミングで投入すべきなのか。筆者らはエベレット・ロジャーズが提唱した「Sカーブ」に基づき、プロジェクトの成功可能性を判断するための6つの問いを提示する。
プロジェクトを成功させるカギを握るのは、いつ始めるべきかを正しく見極めることだ。しかし、ほとんどの企業は、その判断ができる戦略的な能力を育めていない。プロジェクトを開始するのが早すぎると、予定した期限になっても完了しない可能性が高い。それどころか、下手をすればプロジェクトが失敗に終わる。
その典型がグーグルの眼鏡型端末「グーグル・グラス」だ。このプロジェクトは2013年4月15日にスタートしたが、2015年に打ち切りになった。その2年間でほとんど進歩がなく、これが完成品だったのか、それとも試作品だったのか議論になったほどだった。グーグルは宣伝のためにスカイダイビングやファッションショーなどの斬新な取り組みも行ったが、真に実用的な商品や革命的な商品を提供することはできずじまいであった。