
自分の第一印象をよくするために、人は相手の興味や好み、期待に合わせるという戦略を取りがちだ。利害関係が大きい人物と初めて会うときは、特にそうである。だが筆者らが調査したところ、他者に迎合せず、ありのままの自分でいたほうが、目的を達成する確率が上がることがわかった。
転職しようとしたり、新たに取引を始めようとしたり、新規顧客を獲得しようとしたりするとき、第一印象をよくしようとすることが多い。相手が自分のことをよく知らない場合や、利害関係が大きい場合にはなおさらだ。
そうした場合、好ましい印象を与えようとしている相手の興味や好み、期待に自分を合わせるという戦略をとりがちだ。そのほうが、ありのままの自分でいるよりも成功する可能性が高いと、ほとんどの人が信じている。利害関係が大きい相手と初めて会うときに、そうした戦略を使っているようだ。
しかし、私がノースカロライナ大学チャペルヒル校のオーブル・セザー、ハーバード・ビジネス・スクールのローラ・ホアンとともに調査を行ったところ、そうした考え方は間違っていることが明らかになった。