バンガードの顧客はなぜ
ロイヤルティが高いのか

 低コストのインデックスファンドで有名なミューチュアルファンドのザ・バンガード・グループは、最も忠誠心の高い顧客を持つ企業としてしばしば名前が挙がるが、それは偶然ではない。同社の元CEOのジャック・ブレナンは、その任期中(1996~2008年)、自社に愛着を持ってくれるロイヤルティあふれる顧客を引き付け、そうした熱心な顧客のクチコミで新たな顧客を呼び込むという、彼が好循環と呼ぶものを重視していた。

 現在はバンガードの名誉会長であるブレナンは、企業の開示問題で主導的役割を果たしており、米国財務会計財団(FAF)や金融取引業規制機構(FINRA)、投資信託協会(ICI)にも籍を置いたことがある。

 ブレナンはHBRの記者に対して、企業が自社の顧客に関してもっと投資家に語ろうとすべき理由を示し、いつ頃、開示が義務化される可能性があるかについて語った。