コンテンツ・ゴールドラッシュ時代が到来した

 現代ほど、「コンテンツ」と呼ばれるものの価値が広く、そして高く評価されている時代はないだろう。商材として扱われる機会が拡大し、それが莫大な利益をもたらす鉱脈になっている。

 コンテンツといえば従来、テレビ、映画、アニメ、音楽など、特定の媒体を通じて提供されるエンタテインメント作品を主に指し示していた。しかし、いまはそれに限らない。ゲームはもちろんのこと、広告もコンテンツであり、料理、旅行、スポーツ、アートもコンテンツである。そこに違和感を覚える人はいないだろう。

 この変化の大きな要因は、あらゆるものがデジタル情報化したことに加え、インターネットのプラットフォーマーの存在がそれを後押ししたと考えられる。たとえばヤフーのトップページを見ると、新聞社や通信社から配信されるニュースだけでなく、金融や不動産、テレビの放送スケジュール、天気、地図情報までもがサービスの一つである。何でも情報化してコンテンツという枠組みに収まったことで、広く価値を持つようになった。