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従業員が、自分の存在が組織から尊重され、組織の一員であるという感覚を持てている状態、すなわちインクルージョン(包摂)されていると感じるためには、リーダーの発言や行動が鍵を握る。そのためにはリーダーが自分自身と組織のバイアスを認識したうえで、「謙虚さ」と「共感」をもってそれを克服することが重要だと筆者らは指摘する。本稿では、インクルーシブ・リーダーシップを実践する3つの方法を紹介する。


 人が組織で敬意を持って公正に扱われていると感じたり、尊重されていると思ったり、その組織の一員だという感覚を持ったりするためには、何が必要なのか。つまり、人が「インクルージョン(包摂)」されていると感じられるのは、どのような状況なのか。

 言うまでもなく、そのためには多くの条件が満たされなくてはならない。たとえば、組織のミッション、方針、慣行、同僚たちの振る舞いなども関係してくる。