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新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために、各国で社会的距離戦略が推奨されている。多くの企業がリモートワークを実践しているが、あまりに突然の根本的な変化を強いられた結果、混乱しているリーダーも少なくないだろう。ハーバード・ビジネス・スクールのセダール・ニーリー教授が、在宅勤務へのシフトに悩む読者からの15の質問に回答した。


 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)は、多くの組織のオペレーションを根本的に変えると見られている。

 世界中の政府と企業は、感染が疑われる人たちに自己隔離を、それ以外の人には社会的距離戦略(他人との間に約180センチ距離を置くこと)を推奨し、リモートワークを実践している。この突然の変化に、企業の幹部や管理職、そしてスタッフはどう対応すればいいのか。

 ハーバード・ビジネス・スクールのセダール・ニーリー教授は20年以上にわたり、複数の場所に散らばるチームを管理する方法を企業に助言してきた。そこで、在宅勤務を生産的なものにする方法や、ビデオ会議をうまくやる方法、そして危機のときにチームをリードする方法について話を聞いた(HBR読者のオンラインQ&Aセッションの要約)。

 事業者は今回の突然のシフトに対応する準備ができていますか?

 5000人や1万人のスタッフを抱える組織が、ある日突然、在宅勤務を命じられるような事態は前代未聞です。ですから、その答えはノー。このような事態に対応する準備ができている組織は存在しません。