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人は自分自身に対して、さまざまなストーリーを言い聞かせている。それにはよい面もあるが、その物語が他人の意見や社会的圧力に影響を受けすぎていると、「きっと失敗する」「資格がない」などと挑戦を妨げる要因にもなりかねない。本稿では、自分で自分に限界を設けている物語を書き換える5つのステップを紹介する。


 人は、自分自身にストーリーを言い聞かせる。そのストーリーによって、自身のアイデンティティ、野心、経験が形づくられる。そして、自分が何を達成できるのかをめぐる基準が設定される。

 しかし、ネガティブな影響もある。

 もし自分の物語が、外部要因――たとえば人々の意見や、社会的圧力など――に影響を受けすぎると、自分がそこに閉じ込められ、可能性が制限されかねない。

 そうなれば、次なる行動を起こすよりも、「自分はきっと失敗するだろう」「自分はそれほど頭がよくない」などと、自身に言い聞かせるようになるかもしれない。昇進を目指して必死に頑張るよりも、「自分はその資格がない」と思うかもしれない。キャリアチェンジに踏み切るのではなく、「自分は年齢が高すぎるし」とつぶやくかもしれない。

 このようなストーリーは、検証しないまま放っておけば、本当に真実で不可避のように思えてしまうものだ。

 こうしたネガティブなストーリーを書き換え、よりよいものにする能力と責任を、私たちは誰もが持っている。自分の成功はそれに左右されるのだ。