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あなたの会社では、イントラネットが有効活用されているだろうか。ルール無用で何でもかんでもデータを詰め込んだ結果、従業員がアクセスしなくなったイントラネットが実に多い。その改善に着手するのに遅すぎることはない。本稿では、効率的に整理するための5つのステップを示す。


 おそらく、あなたも持っているはずだ。

 ガラクタ用の引き出しのことである。他にしまう場所がない雑多なものが行き着いた先だ。輪ゴムに古いレシート、キャップが行方不明のペンが1~2本。1984年に観に行ったコンサートの半券も入っているかもしれない。

 その中にあるものが何であれ、一つだけ確実なことがある。引き出しは未整理で混沌としていて、中身の大半が何のためだったか思い出せないようなものだったり、忘れられていたものだったりする。

 残念ながら、同じことが管理の行き届かないイントラネットについても当てはまる。時が経つにつれ、企業のイントラネットはコンテンツのゴミ捨て場と化す。従業員の誰も手をつけたがらない場所だ。ガラクタ用の引き出しと同じで、一貫性も理由も価値もないのだから。

 アクセスしやすくて、ここに来れば何でも解決するはずの場所が、ちっともありがたくない情報のダムになってしまう。もっと簡単に答えを見つけようと、従業員は他の場所へと向かい、イントラネットは使われなくなっていく。

 イントラネットは本質的に、地域や部門の枠を超えて組織内のチームをつなぐ目的で設計された、知識の集合体であるべきだ。かつてないほど多くの人がテレワークしているいまだからこそ、この点はとりわけ重要だ。

 適切に使われれば、従業員が探しているものは、有給休暇申請書であれ、新規採用に関する知らせであれ、すべてイントラネットで見つかるはずだ。しかしそうなるためには、イントラネットのコンテンツが最新の情報であり、正確かつ調査済みで、詳細が記されていることを、各部門のマネジャーがきちんと把握している必要がある。

 同じくらい大切なのはシステム構造、ポリシー、それにコンテンツの管理統轄である。どれも、イントラネットに格納されている膨大な情報を管理するリーダーにとって不可欠な要素である。

 当社が2019年、数百ものインターナル・コミュニケーション担当を対象に行った調査では、イントラネットがガラクタ用の引き出しに成り下がっていると多くの人が認めた。その主たる原因は、明確なプロセスの不在とコンテンツ管理面におけるガバナンスの問題にあることが明らかになった。最終的には、閉鎖に至ったイントラネットもいくつかあった。

 こうした調査報告や、これまで当社が実施してきた調査をもとに、イントラネットシステムを最適化するためにリーダーたちが実践できる、5つの重要なステップを以下に挙げる。