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社会的距離を確保するために、ビデオ会議が主流になった。テクノロジーの力で離れた場所にいるメンバーとスムーズに会話できるようになったが、技術では解決できない問題が残っている。笑いが犠牲にされているのだ。人は面白いことを経験したときにだけ笑うのではなく、他人が笑っているから笑うことも多い。笑うことは心身の健康を保つうえで重要だが、リモートワークでその機会が激減している。本稿では、チームの笑いをはぐくむためにリーダーが実践すべき、5つのアプローチを紹介する。


 ビデオ会議は20年以上前から存在する。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックが起きるまでは、リモート会議に参加する人のほとんどとは言わないまでも、その多くは大勢のチームメンバーとともにリアルな会議室から参加していた。

 今日では、100%バーチャルなビデオ会議が日常的に行われている。そして、テクノロジーが解決できない問題が生まれている。

 問題は、私たちが社会的にも神経学的にも、孤立に耐えられるほど進化していないことだ。幸福の大半、ひいては私たちを生産的にするものは、物理的な近接性に基づいているため、その近接性が一定期間にわたってなくなると深刻なダメージを与える恐れがある。

 ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)で犠牲になった意外なものは何か。それは笑いだ。