
Jane Barlow – PA Images/Getty Images
アマゾン・マーケットプレイスは、いまや世界中の人々に不可欠のプラットフォームである。ただし、消費者にとっては最高のサービスである一方で、そこで商品を販売する企業は常に難しい選択を迫られている。新規顧客を獲得するうえではこれ以上なく魅力的だが、アマゾンに頼りすぎるとマージンの支払いが利益を圧迫するのだ。本稿では、このジレンマを解消するための4つの戦略を示す。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まって以来、アマゾン・ドットコムの受注量は急増している。
不安から、ネット購入に移行する消費者にとって、アマゾンは手っ取り早い選択肢だ。クリック一つで、800万以上の販売者からほぼ何でも購入できる。しかし、販売する側にとっては、アマゾンとの取引はそれほど単純ではない。
一方では、ネット通販最大手と提携することで、より多くの顧客にアクセスし、業務を効率化できる。他方では、アマゾンは市場をコントロールし、パートナーよりも自社に有利になるよう力を働かせてきた実績がある。
そのため、アマゾンとの提携を検討している企業は、避けられないジレンマに直面する。提携してアマゾンに利益を譲るリスクを負うか、提携を避けてコストの節約や新規顧客へのアクセスを諦めるか。販売者は、どうすべきなのだろうか。