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業績を高めれば優秀なリーダーとされる時代は終焉を迎えている。あらゆるステークホルダーに対して誠実さが求められる「倫理革命」の時代には、会社の価値観を体現するロールモデルとしての役割が欠かせない。だが、実際には形ばかりの倫理規定や通報システムによって従業員の当事者意識が失われ、間違った言動がスキャンダルを引き起こすリスクが顕在する。本稿では、真に倫理的な組織をつくるためにリーダーが守るべき6つの行動指針を提示する。


 この数十年、リーダーは1つの目的に集中することを求められてきた。すなわち、財務成績だ。しかしいま、私たちは「倫理革命」のまっただなかにいる。

 リーダーは好ましくない振る舞いの説明責任を問われるようになり、企業は従業員や政府、顧客から、投資家の要求だけでなくソーシャル・パーパス(社会的意義)にも貢献するマルチステークホルダーのアプローチを導入するよう求められている。