Dima Sikorski/ Stocksy

技術進歩に伴うイノベーションは、社会にさまざまな恩恵をもたらす一方、想定外の悪影響を生むこともある。SNSが誕生した時、それが連邦議事堂占拠事件という悲劇の引き金になることを予測できた人はいないだろう。自分たちが意図していなかったからとはいえ、起業家や投資家はこの問題に目をつぶってよいのだろうか。筆者らは、想定外の結果にも責任を持つべきだと主張する。予測困難なトラブルを防ぐうえで、事前に何をすべきなのか。また、問題が起きてしまったら、どう対処すべきなのだろうか。


 21世紀に入って、数々の目を見張るようなイノベーションが実現してきた。その一方で、野放しのテクノロジーが想定外のダメージを生み出してきたことも否定できない。

 たとえば、マーク・ザッカーバーグがフェイスブックを立ち上げた時、自社のサービスが悪用されたり、政治的介入の道具として使われたりすることを意図していたわけではなかった。