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リーダーが財務目標を語るのは、利益と成長を追求する会社組織であればもっともだ。しかし、数字ばかりを強調すれば、従業員の士気が失われ、目標達成どころではなくなってしまう。不確実な時代だからこそ、従業員のパフォーマンスを高めるのは何か、根本に立ち返って考えることが欠かせない。すなわち、従業員エンゲージメントこそが組織の活力源であるという事実だ。リーダーがチームのエンゲージメントを高め、成果につながる行動に駆り立てるには、どのような言葉で何を語るべきか。3つの方法を提示する。


 もし、ミーティングの冒頭で「皆さんは組織の歯車であり、財務目標を達成することが第1の目的だということを忘れないように」と上司に言われたら、あなたの心は躍るだろうか。

 もし、自分の貢献が財務上の数値だけに凝縮されるならば、仕事への喜びや誇りを大いに感じることは難しい。冒頭の上司のせりふはいささか誇張されているとはいえ、多くの従業員が日常的に聞かされているメッセージと、さほどかけ離れてはいないはずだ。