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成功の裏側には、数多の失敗が付き物だ。イノベーションを起こすためには、複数のプロジェクトを同時並行で回しながら、失敗しそうなプロジェクトに素早く見切りをつけて、成功しそうなプロジェクトに注力することが不可欠である。しかし、その実践は容易ではない。失敗を確実に判断することなど不可能であり、一度始めてしまうとなかなかやめられないのだ。本稿では、「ステージゲート法」によるプロジェクト管理の問題点を明らかにし、3つの留意点を示す。


 さっさと失敗して、素早く次の大きなアイデアに方向転換せよ――これは、ビジネスの世界ではよく知られている格言だ。

 イノベーションのマネジメントを担う人の大半は、自分たちの取り組みのうちで実を結ぶものはごくわずかにすぎないと知っている。そこで複数のプロジェクトを同時並行で行い、成功しそうなプロジェクトと、失敗しそうなプロジェクトを早い段階で見極めようとする。