「バーンアウトなどしない」と
高をくくっていたが……

 私は長い間、バーンアウト(燃え尽き症候群)を自己鍛錬の不足としてとらえていた。バーンアウトは、自分の心身の欲求に応えず、徹夜をしたり、適切な運動や食事をしなかったりすると起こると思っていた。肉体的には健康で、まあまあ成功していた私は、自分はバーンアウトなどしないと高をくくっていたのだが、それは大きな間違いだった。

 私は2011年に、テクノロジーを活用したベンチャー投資プラットフォームのサークルアップ(CircleUp)を、ロリー・イーキンとともに創業した。創業当初はやりがいのある、スリルに満ちた日々だった。ところが、2016年の中頃になると何かが変わっていった。

 この頃、サークルアップが事業を継続していくには、方向転換をする必要があると気づいた。この決断には激しいストレスがかかり、CEOとして初めてのレイオフも実行しなければならなかった。その直後に、何度目かになる資金調達の必要が生じ、初めての投資ファンドも立ち上げた。