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バーンアウト(燃え尽き症候群)は個人ではなく組織の問題だ。その最善の対処法は予防であり、企業はそのために全力を尽くすべきである。ただし、ひとたび従業員が燃え尽きてしまうと、組織がサポートできることは限られるのも確かだ。バーンアウトから立ち直るうえでは、自分が燃え尽きた原因を特定し、自分にとって最適な解決策を講じることが有効である。本稿では、そのための方法論を紹介する。


 バーンアウト(燃え尽き症候群)が個人ではなく組織の問題であることは、研究で明確に示されている。しかし、従業員のバーンアウトを防ぐ責任は全面的に雇用主にあるものの、発症してしまったバーンアウトを治すことに関しては、それほど単純ではない。

 研究によれば、バーンアウトに陥った人を外部からの働きかけによって救う試みは、どれほど善意を尽くしても奏功しない場合が多い。このことは、従業員のメンタルヘルスをサポートするという雇用主の責任を免除するものではけっしてない。とはいえ、バーンアウトからの回復を後押しする最適の人は本人自身であることが、筆者らの先頃の研究で示されている。