●スマートフォンは使用しない
旅行の日程はスマートフォンに記録するのではなく、紙に書くことで、テクノロジーを使う頻度を最小限にする。そうすれば、仕事関係のメールやスラックのチャンネルをチェックしたくなる誘惑を退けられる。
手元にスマートフォンがある場合には、旅行に出る前に仕事関係の通知をすべてオフにするとよい。実際、休暇前にスマートフォンから仕事関係のアプリを削除する人もいる。
●私用に使う単発休暇も忘れない
パンデミック期間中に利用されていない有給休暇には、私用を片付けるための休暇も含まれる。1日休みを入れて週末を3日間にしたり、週半ばに一息ついたりすることも、充電するのに役立つ。長期休暇と同様、そうした休みをできれば前もって計画し、先送りしないようにする。
このような休みの日は、半日を自分のために、残りの半日を日々の生活の雑用をこなすために当てることを考える。
スパに行ったり、買い物に行ったり、自転車で遠出をしたりするなど、自分のためにだけ時間を使う。あるいは、パートナーや友人と日程を合わせて一緒に何かするのもよい。休みを1日取ることは頭をすっきりさせるだけでなく、人とのつながりを深めることにも役立つ。
残りの半日は、私生活のやることリストに載っている雑用のいくつかを終わらせるために使う。たとえば、クローゼットや冷蔵庫をきれいにする。子どもの古い洋服を整理する。庭仕事をしたり、蛇口の水漏れを直したりする。
家庭でのやることリストが頭の片隅にあると、生活するうえで軽度のストレスが数多く生じる。やらなくてはならないことは山ほどあるのに、それを少しも片付けられない現状を突き付けられるからだ。こうした問題の一部でも解決できれば、日々の家庭生活もかなり快適になるだろう。
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多くの混乱や悲しみ、不安に満ちた1年を経て、仕事や責務から離れる時間を確保することは特に重要である。休暇を取得すると決めて一歩を踏み出したら、その休みをどのように過ごすかを熟考して計画を立てることで、休暇から得られるさまざまな効用を最大化できるはずだ。
"We All Really Need a Vacation. Here's How to Make the Most of It," HBR.org, May 12, 2021.