HBR Staff

さまざまな部門の代表が集まる会議を統括するマネジャーには苦労が多い。異なる部門同士のコラボレーションによって有益な解決策を生み出すはずが、誰も自部門の枠組みから出ようとせず、他部門の発表に質問しないだけでなく、そもそも相手の話を聞いていない状況さえある。悪いことにコロナ禍以来、コラボレーションの輪が小さくなり、サイロ化が進んでいるという。筆者は、サイロ化した個人の集団を連携の取れたチームにするために、それぞれの枠組みを超えた「クロストーク」を提唱する。本稿では、マネジャーが会議の参加者にクロストークを促すための7つの戦略を紹介する。


 多分野の専門家が集結するチームに参加しているメンバーに、同僚との関係について尋ねると、誰もが対等でプロフェッショナルとして優秀だという答えが返ってくることが多い。

 私たちは、自分はきちんと機能しているチームにいたいと思うものだが、この凡庸な回答の背後には、凡庸をはるかに超えた危険が隠れている。サイロ間のコラボレーションの欠如だ。