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アップル、アマゾン・ドットコム、グーグル、そしてウィーチャット(微信)と、デジタルプラットフォームに基盤を置くエコシステムビジネスは、ますますその存在感を増している。スマートフォンメーカーとして誕生したシャオミ(小米科技)も、その一つだ。いまではエレクトロニクスの巨大企業として、世界的ブランドに成長した。歴史の浅い同社がここまで急成長を遂げた理由は、その革新的なビジネスモデルにある。本稿では、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)型戦略とエコシステム型戦略を融合させた、同社のアプローチがどのようなものであるかを論じ、その主要な3要素について解説する。


 アップル、アマゾン・ドットコム、グーグル、そしてウィーチャット(微信)……この10年の間に、デジタルプラットフォームに基盤を置くエコシステムビジネスが存在感を増してきた。これらの企業はすべて似たようなモデルを採用しているように見えるかもしれないが、実際には、プラットフォーム企業のタイプにより大きな違いがある。

 筆者らは、北京に本拠を置くエレクトロニクス巨大企業シャオミ(小米科技)に関する最近の研究と、他のいくつかの有力企業に関する二次研究を基に、3種類の戦略を見出した。すなわち、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)型、エコシステム型、そしてこの両者の要素を兼ね備えた新しい融合型のアプローチである。