ハイブリッドワークへの移行は
組織の本質的な変化
いまもパンデミックが続く中、ほとんどの人がハイブリッド型のワークスタイル──出社とリモートワークを組み合わせた働き方──を希望していることが、幅広い調査データで示されている。
たとえば、マイクロソフトが31カ国の3万人以上を対象に実施した調査「2021ワークトレンド指数」によると、回答者の73%がリモートワークを希望した。在宅ワーク専門の求人情報サイト、フレックスジョブズがパンデミック中にリモートワークを行っていた2100人以上を調査したところ、回答者の58%は、部分的にでも在宅勤務を続けられなければ仕事を辞めると答えた。
その理由はもっともだ。リモートワーク実施中は、ストレスの多い通勤から解放され、日々の出費も抑えられた。さらに、家族や友人とともに過ごす、充実した時間も増えた。その一方で、同僚に会えなくて寂しい、職場の一体感が感じられない、ふとした会話から何かを学ぶ機会がなくなったという人も多い。また、オフィスに実際に身を置くことがキャリアアップに必要かどうかに関する疑問も、膨らんでいる。