Juan Moyano/Stocksy

現状に変化をもたらしたり、改善を進めようとしたりする時、いまやっていることに何かを追加する足し算の発想になりがちだ。しかし、冗長な文章から単語を間引いたり、旅行のスケジュールに余裕を持たせたりするように、組織や事業にとって不要なものを取り除くこと、すなわち引き算の発想に立つことのほうが、価値創造に直結する可能性がある。本稿では、足し算の衝動に打ち勝ち、引き算思考を実践するための3つの方法を紹介する。


 変化をもたらす方法を考えることは、職業や役割、地位とは無関係に重要なスキルだ。アプリを差別化するために、デザイナーは独自の新機能を考案する。職場の文化を強化するために、マネジャーは新たな研修やインセンティブを検討する。企業の社会的責任を向上させるために、諮問委員会はグリーンエネルギーに対する投資機会を見つける。

 ここで注目したいのは、いずれの変化も、既存のものに何かを加えているということだ。