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現代のリーダーには、従業員に思いやりを示しながら、組織が求めるパフォーマンスを確実に上げてもらうという、困難な課題を同時にクリアすることが求められている。しかし、これを両立するのは容易ではなく、多くのリーダーが「思いやりか、パフォーマンスか」の二者択一の発想に陥りがちだ。本稿では、リーダーとして思いやりを示しながら、従業員のパフォーマンス向上を実現するための4つのポイントを紹介する。
昨年(2021年)のホリデーシーズン直前、ある医療保険会社でカスタマーサービス部門の責任者を務めるローザは、毎月実施しているタウンホールミーティングをキャンセルした。社員は年末の目標達成に追われているから、スケジュールが1時間分空けば喜ばれると考えたのだ。
その時点では、彼女の行動は完全に合理的だった。ところが、それが裏目に出た。信頼するマネジャーの一人から、社員たちが休憩室で「上の奴らはいつも人間より数字を優先する」と不満をこぼしていたと伝えられたのだ。