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職場で女性の数を増やしさえすれば、ジェンダーバイアスは自然と解消されると思われがちだが、それほど単純な話ではない。筆者らが調査した結果、法曹界や高等教育分野のように男性より女性の労働者が多い分野でも、女性は偏見や差別を経験していることが判明した。本稿では、男女平等を推進し、ジェンダーバイアスを解消するために、リーダーが実施すべき5つの取り組みを紹介する。


 ジェンダーバランスを実現すれば、バイアスが減り、ジェンダーギャップが縮まる。ビジネスの世界では、そのように考えられてきた。いわゆる「女性を加えてかき混ぜる」アプローチで、女性の数を増やしさえすれば変化が起きると思われがちだ。

 しかし、職場の女性を増やすだけで、男性が女性より恩恵を受ける組織の構造や制度が変わることはない。筆者らの新しい研究(『パーソネル・レビュー』誌に近く掲載)から、ジェンダーバランスが取れている分野や女性優位の分野でも、ジェンダーバイアスが依然として蔓延していることが明らかになった。