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サービス産業の成長は、企業にとって都合よく働いてくれる人々が牽引してきた。会社が必要とするタイミングに、必要な時間だけ働いてもらうことで、顧客需要の変動に対応しながら、労働コストを抑制できたのだ。ただし、勤務スケジュールが不安定になると、労働者の意欲や職務満足度は低下するので、顧客サービスの質が落ちたり、離職率の上昇を招いたりしかねない。安定的な勤務スケジュールを提供することは、企業にとっても従業員にとっても長期的なメリットをもたらすと筆者らは主張する。
サービス産業は過去数十年の間、雇用主側が要求するシフトを快く受け入れて、いつでも勤務可能な労働者たちに依存することで成長してきた。パンデミックがもたらした影響によって、その時代は終わりを告げたように思われる。
ピュー・リサーチセンターの最近の調査によれば、勤務スケジュールにまつわる問題は、大退職時代(グレート・レジグネーション)を引き起こしている主要因のうち3つを占める。しかし、企業はそこから示唆を得ていないようだ。人手不足にもかかわらず、時間給で働く人々は(フルタイムの従業員も含む)、勤務時間の不足と予測不能なシフトという問題に直面し続けているのだ。