●自分が全員の要望にすべて応えられるわけではないと認識する

 誰に対しても親切に接し、関心を持つようにしていても、自分の貴重な時間とエネルギーをどこに投資すべきか選択する必要がある。そうでなければ、あなた自身がバーンアウト(燃え尽き症候群)に陥ってしまう。

 優先事項を慎重に選び、大げさな約束をしないことだ。これからやろうとすることを大々的に発表したり、モットーを書いた垂れ幕を掲げたりしたところで、何の役にも立たない。筆者は多くの従業員にインタビューを行ってきたが、このようなコミュニケーションは「一過性のもの」あるいは「終わるのを待たなくてはいけない、いつものキャンペーン」と軽蔑されていた。

 それよりも、従業員のウェルビーングにとって何が重要かを彼らから学び、従業員の状況を改善し、グループの士気を高めるために具体的な手段を講じなければならない。前に向かって進み始めることで、改善点を指摘し、次の課題に取り組むことができる。

 あなたは、すべての答えを持ち合わせているわけではない。チームの悩みの種になっている組織の現状をすべて変えられるわけでも、チームが抱える問題をすべて解決できるわけでもない。そのため、誤った希望や期待を持たせず、あなた自身が変えることのできるものは何かを説明することだ。

 また、あなたが従業員のために取り組んでいることや、多大なる努力を払っていることに対して、全員から感謝されるなどと期待してはならない。あなたに感謝することは従業員の仕事ではない。感謝されなくても、チームのレジリエンス、持続性、士気は向上するだろう。

 たとえば、あるマネジャーは、正式な許可やリソースを必要としないクリエイティブな手法を思いついた。仕事や組織環境の問題から燃え尽きつつあった従業員には、チームの目標達成を支援する「パッションプロジェクト」を決めてもらい、彼らがそのプロジェクトを実行できるように時間を確保したのだ。

 その結果、従業員はディープワークに専念できる時間を確保し、自分が興味のある物事について学ぶ機会を得て、個人的なコミットメントと達成感を得ることができた。

 ●ビジネスで成果を出す

 経営陣があなたのことを「リーダーとして信頼できず、結果も出していない」と見なした場合、チームを率い続けることはできない。経営陣があなたに何を期待しているかを知り、あらゆるビジネスツールや組織のサポートを駆使して、自分のチームが確実に成果を上げられるようにしなければ、あなたがどれだけ思いやりを示しても意味はない。

 あなたが有能さを示し、リーダーシップの有効性を発揮するほど、組織から信用されるようになる。チームに必要なサポートを得るために必要な影響力も強まるだろう。

 リソースが提供されない場合は、何か別の方法を見出す必要があるかもしれない。たとえば、必要な研修予算が確保できない時、そのテーマに関するポッドキャストやオンライン教材を探してチームと共有することで、知識を深めることができるだろう。

 厳しい締切りという課題に直面している時は、積極的にチームと協力し、現時点で誰が多くの時間を割けるか把握したうえで、チーム内でメンバーを入れ替え、それぞれが時間と参加状況を管理できるようにする。