営業組織のデジタライゼーションが
なぜ必要とされているのか
今日の顧客が製品やサービスについて質問する時、彼らは単に詳細な回答を欲しているわけではない。具体的な技術要件が満たされたり、ビジネス上の課題が速やかに解決されたりすることを求めている。
マイクロソフトでは、セールスアカウントエグゼクティブが毎年何百万人ものソフトウェア購入者と関わりを持つ中、セールスチームに対する顧客の期待が急速に高まっていた。しかし最近まで、アカウントエグゼクティブが顧客ごとのニーズの実態を把握するには手間を要し、不可能なこともあった。事業部を横断して分散するデータを手動で収集・統合する必要があり、そこに時間と労力を費やすことで、顧客とのコミュニケーションにしわ寄せが及んでいたのだ。
マイクロソフトのリーダーたちは、もっとよい方法があるはずだと考えた。彼らが見出したのがデジタライゼーション(デジタル化)だ。テクノロジー、データ、アナリティクスを用いてビジネスプロセスを設計し、意思決定の参考にするのだ(デジタライゼーションのコンセプトと、アナログ情報をデジタル形式に変換する「デジタイゼーション」を混同してはいけない)。