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新任リーダーが失敗する3つの理由
あなたの部署に新しいマネジャーがやってくることがわかった。新しいリーダーが好調なスタートを切るために、あなたはどのようなサポートができるだろうか。そこで、新しいリーダー(とあなた自身)の役に立つのが、積極的な「新人研修」だ。
経営コンサルティング会社エゴンゼンダーの調査によると、新たに入ってきたリーダーが失敗する理由は主に3つあるという。(1)その組織の仕組みがわかっていない、(2)組織文化が合わない、(3)なかなか同僚と馴染めない、だ。筆者らの調査によると、内部からの昇進組でも、新任リーダーの直面する課題がなくなるわけではない。筆者らの調査では、内部昇進組でも、外部から登用されたリーダーが直面する困難のうち、70%程度を経験していた。
したがって、新しいリーダーが内部昇進者であれ、社外からの登用者であれ、あなたのサポートが必要になる。そして、その最善の方法は、学習曲線に沿った手引きをすることだ。それにはまず、
新任リーダーが最も学ぶべきことを見極める
新しいポジションに就く際の学習には、一般的にテクニカルな学習、文化の学習、政治的学習の3種類がある。
・テクニカルな学習は、そのポジションで成功するためには何が必要かを理解することだ。それには顧客や製品、技術、システムについての学習のほか、その組織の役割、目標、能力、KPI(重要業績評価指標)、業績の詳細についての理解に追いつくことが含まれる。
・文化の学習とは、「ここでのやり方」を決める重要な行動規範や、話し方(略語など)を理解することをいう。
・政治的学習とは、意思決定のプロセスや、権力と影響力の仕組みを理解すること、そして主なステークホルダーを特定して、意思決定プロセスを明確にすることをいう。
どこに重点を置くかは、状況に大きく左右される。新任マネジャーが社内から昇進してきた場合は、文化についてはかなり理解しているかもしれない(ただし、高いポジションに昇進することに伴う重要な文化的差異はあるだろう)。したがって、学習で重点が置かれるのは、テクニカルな部分(彼らがよく知らない組織の側面について)と、政治的な側面(新しい職層では権力や影響力の働き方がどう違うか)になる可能性が高い。
新任マネジャーが競合他社から来る場合、そのポジションに伴う重要なテクニカルな側面(製品や市場、技術に関する知識など)はよく知っている可能性が高い。その場合、文化や政治面の学習が最も優先されるかもしれない。