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プロダクトマネジャーとして成果を出すと出世が加速する
テクノロジー業界には、知る人ぞ知る秘密がある。マイクロソフトのサティア・ナデラからヤフーのマリッサ・メイヤーまで、テック企業を率いるトップエグゼクティブやCEOの多くは、キャリアの早い段階でプロダクトマネジャー(PM)を務めた経験があるのだ。
それも不思議ではない。PMは複数の職種にまたがるチームを率いる業務が多いため、社内で注目を浴び、広範な影響力を築くチャンスに恵まれやすい。そこで優れた成果を上げられれば、出世の階段を上る貴重な一歩となる。
では、PMの業務は具体的にどのようなものなのか。そして、あなたはPMの仕事に向いているだろうか。
プロダクトマネジメントとは
プロダクトマネジメントの本質は、ビジネスやテクノロジー、ユーザーエクスペリエンスが交わる地点で生じる問題を解決することにある。PMは製品の開発とそのライフサイクル全体を監督し、さまざまなチームの架け橋となりながら、製品が顧客ニーズに応えるだけでなく、ビジネス上の目標達成にもつながるよう導く役割を担う。また、製品のビジョンや方向性、進捗計画を示したアクションプラン、いわゆる「プロダクトロードマップ」を作成する任務もある。具体的な業務内容は製品のタイプによって異なるが、一般的に言えば、PMは製品を最終的に完成させるまでに必要な多種多様なタスクを統括する立場にある。
プロダクトマネジャーに必要なスキルとは
適切なトレーニングを受ければ、誰でもPMの業務に必要なスキルを身につけられる。ここでは、筆者らのプロダクトマネジメント経験に基づいて、PMとして成功するために必要な6つの主要スキルを紹介しよう。
コミュニケーション能力
プロダクトマネジメント業務を担当し始めたばかりの段階で求められるのは、強力かつ明確にコミュニケーションを取る能力だ。初期の業務では、シニアのPMをサポートしたり、部門横断型チームを調整するための週次ミーティングを開催したり、プロジェクトの期待値を管理したり、重要な決定やトレードオフの情報を協働者間で確実に共有したりすることが求められる。また、関係者全員が認識を共有して、チームの優先順位について明確に理解できるよう、定期的にアップデート情報を送る業務を任される可能性もある。
PMのコミュニケーションスキルが不十分だと、プロジェクトはあっという間に立ち行かなくなる。たとえば、マーケティングチームがプロダクトエンジニアリングに関する最新の変更について知らされていなければ、作業が重複したり納期に間に合わなくなるおそれがある。一方、円滑にコミュニケーションが取れれば、単にプロジェクトの遅延を防げるだけでなく、部門間の摩擦を取り除き、信頼感の高い職場環境をつくり出す効果もある。
対立の解決能力
PMには対立を解決するスキルも重要だ。プロジェクトが進むにつれて、協働するチームの間で「どの方法が効果的で、どの方法がうまくいかないか」「どのタスクを優先すべきか」といった点について意見の食い違いが生じる場合がある。PMはチームメンバー間や部署間の意見の対立を解消したり、仲裁に入ったりするが、その際には外交的なスキルや機転が必要になる。