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感嘆符が与える印象
ビジネスリーダーや従業員は日々、「何を言うか」から「どう言うか」まで、何十ものコミュニケーションの選択を行っている。筆者ら(研究者3人)は最近の論文で、こうした日常のコミュニケーションを特徴づけるありふれた選択を、人々がどのように行っているかを理解するため、感嘆符の使用に焦点を当てた。
このテーマへの関心は、個人的な経験に起因する。感嘆符を好んで使う筆者の1人は、この文体には不安がつきまとうことに気がついた。彼女はしばしば、次のような問いを自問していた。感嘆符を使うことで、同僚に真剣ではないと思われないだろうか。感嘆符を多用する文体は、学生に筆者の学術的な能力を疑わせないだろうか。それとも、期待通りに、温かく、親しみやすい人物だと受け取ってもらえるのか。もし句点や読点に変えたら、冷たくよそよそしい人間だと思われるだろうか。そして、男性の同僚はこうした疑問をまったく抱いていないように思えるのはなぜか。
社会科学の研究では、声のピッチ、使う言葉の選び方、さらにはテキストメッセージの形式といった、些細なコミュニケーション上の選択が、話し手とそのメッセージの両方に対する印象を形成することが強調されてきた。このような小さな選択が大きな意味を持つ中で、感嘆符は、真剣に受け止められ、同僚と協働し、出世しようと奮闘するリーダーや従業員にとって、新たな落とし穴になるのだろうか。また、潜在的な影響を意識することが自体が重荷となり、一部の人々、特に女性が、自分のコミュニケーションスタイルの受け止められ方について過度に悩んでしまうのだろうか。
これらの疑問に答えるため、筆者らは感嘆符が実際にどのように受け取られているか、そして男性と女性がその使用をどう判断しているかを検証する一連の研究を実施した。研究結果は、性別にかかわらずすべての人が、この一見取るに足らない記号が実際にどのような影響を与えるかを理解し、より自信を持ってコミュニケーションを取るための助けとなる。
研究内容
まず、感嘆符の使用に関する規範的な期待を検討したところ、人々はその使用の有無をすぐ性別の判断材料にしていることを発見した。ある研究では、仕事関連のメールに感嘆符が含まれている場合、参加者の61%が書き手を女性だと予想した。同じメールが、(感嘆符ではなく)読点や句点だけで書かれている場合、女性と予想したのはわずか21%だった。





