有望な採用候補者が入社をためらう組織の4つの危険信号
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サマリー:優秀な候補者が採用面接を辞退したり、内定を受け入れなかったりする際は、組織に加わることを躊躇させる危険信号を察知している。こうした問題を防ぐためには、リーダーと採用チームが、明確性、礼儀正しさ、一貫性をもって臨み、期待や課題を誠実かつ透明に伝える姿勢が求められる。本稿では、候補者が警戒する危険信号の実態と、その克服に向けた具体的な方策を紹介する。

なぜ有望な採用候補者を逃してしまうのか

 すべての組織およびチームリーダーは、適切な人材を採用したいと望んでいる。しかし、それが困難な状況だとしたらどうだろう。ふさわしい応募者はほとんどおらず、面接では決定に必要な情報が十分得られず、有望な候補者は辞退してしまう。そうした場合、問題はおそらく採用プロセス自体にある。将来のチームメンバーとなりうる候補者らは、あなたの組織に加わることを躊躇させる危険信号を察知しているのだ。

 筆者らが、ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)のエグゼクティブ・エデュケーションの参加者350人以上(欧州大手500社、グローバルな消費財グループ、および多様な業界の米国企業40社以上のトップリーダーおよびシニアリーダー)に、プロフェッショナルが働く場所を評価する際に懸念する主な領域を特定してもらったところ、4つの重要な要素が明らかになった。つまり、職務または組織に関する明確性の欠如、採用や選考の不適切な慣行、不愉快な、あるいは不満を抱えた従業員の多さ、当該ポジションの離職率の高さ/企業の実績の悪さだ。

 本稿では、こうした組織の危険信号を詳細に解説し、あなたの組織にとって問題かどうかを判断する手助けをする。これらを克服するために、シニアリーダーおよび採用チームは、以下の「3つのC」に焦点を当てることを推奨する(これらは偶然にも、前回の論考で候補者が危険信号を発するのを避ける方法を助言した際に推奨したものと同じだ)。

・Clarity(明確性):何を求めているのか、何を提供できるのかを知る。

・Courtesy(礼儀正しさ):敬意、プロフェッショナリズム、親切心を持って他者と接する。

・Coherence(一貫性):過去の決断、成功、失敗について、それらがいかに現在および将来の計画と結びついているかを示す、一貫性のあるストーリーを語る。

明確性の欠如

 企業が、ミッション、バリュー、文化といった基本的な事実を伝えられていない場合がある。少人数のディスカッショングループに分かれたエグゼクティブ・エデュケーションの参加者は、候補者は「戦略を明確に説明できない」場合に警戒すると述べた。複数のグループが、「企業文化についての議論がない」ことや「企業価値を明確に説明したり、具体的な事例を示したりできない」ことを問題視した。