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現実を認め、受け入れられるようにする
マネジャーがチームメンバーにつまらない業務を割り当てる。先輩社員が、対応が難しいことで有名なクライアントを後輩に引き継ぐ。休暇中のチームメンバーをカバーするために、誰かが追加の責任を負わなければならない。
組織において、こうした状況は日常茶飯事だ。仕事は時に淡々と遂行されるべきものであり、従業員は望まない業務に従事せざるをえないことも多い。それにもかかわらず、リーダーはみずから志願したわけではない人に対しても、熱意や努力、積極的な参加を期待する。多くのマネジャーは、こうした対話をセールストークのように捉え、ビジネス上の大義名分を強調したり、インセンティブを提示したり、将来の機会をちらつかせたりする。あるいは、権限に頼り、圧力や階級を利用して強制的に従わせる者もいる。
しかし、筆者らの研究はそれとは異なる視点を示唆している。最も重要なのは、アクセプタンス(受容)であるということだ。マネジャーがアクセプタンスの働きを理解すれば、従業員が真にコミットできるように対話を組み立てることができる。
アクセプタンスの心理学
人間は、自分の選択を正当化する性質を持つ。決断を下すと、その選択肢の長所に目を向け、短所を軽視し、自分が選んだものに対して次第に満足感を抱くようになる。心理学者が長年にわたり実証してきたように、自分の行動と信念が一致しない時、認知的不協和が生じ、通常は一貫性を取り戻すために態度が調整される。
では、労働者が自分で結果を選んだのではなく、自分では選ばない仕事を割り当てられた場合には何が起こるのか。筆者らの研究は、同様のプロセスが展開されうることを示している。重要なのは、その割り当てに本人の意見が反映されたかどうかではなく、本人が「これが自分のやるべきことだ」と受け入れるかどうかであることが明らかになった。
アクセプタンスとは、必ずしも割り当てられた仕事を好きになることを意味しない。それは、その状況を自分が向き合うべき現実として認めることであり、その結果が暫定的で交渉の余地があるものではなく、確定し、解決したものだと感じることだ。アクセプタンスのレベルが高いと、人は割り当てられた仕事の魅力的でない側面を過小評価し、魅力的な側面を高く評価する傾向がある。逆にそのレベルが低いと、反芻したり、抵抗したり、中途半端な状態に留まったりする。こうした行動は、パフォーマンスとコミットメントを損なう。
一つの考え方として、アクセプタンスは「こんなことは現実ではない」という否定から、「これは現実だ」という認識へと移行させる。このメンタルシフトが、従業員が同じ結果をどのように経験し、評価するかを変える。
研究結果
『サイコロジカル・レビュー』誌に掲載された最近の論文において、筆者らは参加者2500人以上を対象とした7つの実験結果を報告し、人は自分で選んでいない結果であっても正当化できることを示した。一連の研究において、参加者はまず類似した2つの選択肢(馴染みのないブランドなど)を評価した。一定時間の経過後、参加者にはそのうちの一方が割り当てられ、後に両方を再評価するよう求められた。これは、従業員が希望していないプロジェクトやクライアント、役割を割り当てられる職場の状況を模したものだ。
その結果、割り当てられた選択肢に対して、態度が好意的なものに転じることが一貫して確認された。そして、この変化は、個人がその結果を「受け入れている」と感じている時に最も強く現れた。では、受け入れていると感じさせたものは何なのか。研究では、3つの主要な要因を特定した。
裁量感
労働者は、自分に何らかの選択権があると感じると、より受容的になる。ある実験では、参加者はまず2つの未知のブランドを評価した。1週間後、彼らはそのうちの一方のブランドの販売員を務めるよう告げられた。実際には全員にランダムにブランドが割り当てられたが、一部の参加者には「1週間前にあなたが選んだブランドだ」と伝え、別の参加者には「割り当てられたものだ」と伝えた。後にブランドを再評価した際、参加者は特に「みずから選択した」と信じている場合、割り当てられたブランドをより高く評価した。







