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DEIプログラムはすべての人が参加できる「普遍型」へ
米国ではここ数年で、企業、法律事務所、大学、および公共セクターにおけるDEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)プログラムを不当と訴える連邦訴訟が100件以上、提起されている。
こうした訴訟を注視してきた法学者の立場から、筆者らはある顕著な傾向を見出した。法的責任を回避するため、以前は特定の属性グループ(有色人種、女性、LGBTQ+など)に対象を限定していたプログラムを、あらゆる人々に開放し始める組織が増えているのだ。
参加者の対象を絞った限定型から、すべての人が参加できる普遍型への転換により、多くの組織が和解に至ることができた。しかし、この戦略はプログラムの目的を損なってしまったのだろうか。必ずしもそうとは限らない。筆者らの研究によれば、限定型のダイバーシティプログラムの衰退には相応のコストが伴うものの、普遍型の新時代には隠れたメリットが存在する。
限定型から普遍型へのシフト
高等教育におけるアファーマティブアクション(積極的差別是正措置)に終止符を打った2023年の連邦最高裁判所の衝撃的な判決以前は、多くの組織は、有色人種の学生に限定した奨学金やインターンシップ、女性限定のメンターシッププログラムやリーダーシップリトリート、あるいはLGBTQ+の人々に限定したアフィニティグループ(類似性を持つ少数の集団)といったプログラムを展開していた。しかし、それ以来、これらのプログラムをめぐり訴訟の波が押し寄せている。最近では、米雇用機会均等委員会(EEOC)が、女性限定のリトリートを企画したコカ・コーラの地域販売代理店を提訴した。
こうした法的攻撃を受け、多くの組織が方針を転換している。例を挙げよう。
・フェローシップ:保守派リーガルストラテジストのエドワード・ブラムに提訴された大手法律事務所3社は、ダイバーシティ・フェローシップ・プログラムの応募資格を変更し、不利な立場にあるグループや過小評価されているグループだけでなく、誰でも応募できるようにした。
・奨学金:マクドナルドは、ラテン系学生を対象とした奨学金プログラムをめぐる訴訟において、「ラテン系コミュニティへの影響力や貢献を示すことができるすべての学生」に受給資格を認めることで和解した。
・助成金:ある非営利団体は訴訟を解決するため、女性やマイノリティの起業家向けの助成金プログラムにおいて、申請者や受賞者の人種や性別を考慮しないことに同意した。







