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生成AIによって需要が減少した職種、増加した職種
生成AIはあなたの仕事を奪うのか、それとも向上させるのか。これまで労働市場にどのような影響を与えてきたのか。
2022年11月にチャットGPTがリリースされた後、構造化された反復的なタスクが多く、生成AIに置き換えられる可能性が高い職種の求人は13%減少した。一方で、分析力、技術力、創造性を必要とし、AIによって補完・強化されうる業務を含む職種について、企業の需要は20%増加した。こうした調査結果を、ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)のフィリップ J. ストンバーグ記念講座教授のスラージ・スリニバサンらのワーキングペーパーが明らかにした。
これらの結果は、企業が生成AIをどのように導入しているかについて、初期的な手掛かりを提供してくれる。生成AIは企業の効率化を加速させる一方で、従業員には存在そのものが揺らぐような不安をもたらしている。研究チームは米国の求人のほぼ全体をカバーする大規模なデータセットを用いて、2019年~2025年3月の求人情報を分析した。
「生成AIは単に雇用を削減するだけでなく、オーグメンテーション(生成AIによる増強・拡張)が見込まれる職種に新たな需要を生み出しており、人間とAIの協働が労働市場の変革の重要な原動力であることを示唆している」とスリニバサンは述べている。最も大きく減少しているのは、金融とテクノロジー部門だ。
スリニバサンはワーキングペーパー“Displacement or Complementarity? The Labor Market Impact of Generative AI”(代替か補完か──生成AIが労働市場に与える影響)を香港科技大学のウィルバー・シンユェン・チェン、オハイオ州立大学のサレー・ザケリニアと共同執筆した。
AIによって拡張される可能性が高い職種は、生成AIで自動化できるタスクと、人間の関与を必要とするタスクの両方を扱っている。拡張されやすい職種ほど、対人スキルや現場での技術的スキルをより多く用いる傾向にある。たとえば微生物学者、金融アナリスト、臨床神経心理士などが挙げられる。金融分野では、投資マネジャーやアナリストがAIツールを使って市場データを処理して評価するが、最終的な判断と意思決定は依然として彼ら人間に委ねられている。
研究チームは900以上の職種について1万9000以上の業務タスクをオープンAIのチャットGPTを使って分類し、生成AIによる自動化の可能性を評価した。さらに、各職種におけるAIの影響を受けるタスクと受けないタスクの比率をもとに「拡張スコア」を構築した。







