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マネジャーが業務遂行のボトルネックに
「30分おきに、私が確認しなければならないものがつくり出される」と、あるマネジャーが最近、うんざりした様子で語った。
AIによって個人の業務遂行が加速する中、マネジャーが新たなボトルネックとなりつつある。伝統的なマネジメントの概念は、業務遂行に時間がかかることを前提にしている。ある仕事を誰かに任せたら、翌週どうなったのかを確認すればよいというペースだ。
ところが、AIはその流れを崩壊させた。業務の進捗は、マネジャーがどのくらいスピーディにフィードバックを与えられるかに左右されるようになってきた。「部下と一対一でプロジェクトの話をすると、翌日にはもう完成して動き出している」と、あるマネジャーは語った。
豪ソフトウェア開発大手アトラシアン(筆者の一人であるフォスリアンが勤務する会社だ)の調査によると、リーダーの89%が、AIによって仕事のスピードが加速し、いつもレビュー中になったと答えた。「自分がいつも遅れている気がする」と、あるマネジャーは語った。別のマネジャーに、チームの生産性向上にどう対応しているかと聞くと、彼はただ苦笑いして答えた。「睡眠時間を大幅に削っているよ」
解決策はチームのペースを落とすことではない。本稿のために話を聞いたすべてのマネジャーが、チームの現在の成果に興奮していた。だが、全員が同じパラドックスを口にした。AIは物事を「大量に」生み出している。チームはより多くの機会やアイデアを追求できるようになったが、新たなペースが時間とエネルギーと注意力を奪うため、「欠乏感」も急上昇している。マネジャーは、これまで慣れ親しんできたような、じっくりと探る余裕はなく、より多くの仕事に目を配り、より迅速に判断を下さなければならない。
チームのペースについていくためには、もはや2022年のようなリーダーシップでは通用しない。マネジャーであるあなたの役割は、編集長から戦略的ガイドに変わらなければならない。本稿では、組織が有能なマネジャーの能力開発を支援する筆者らの仕事、調査、そして経験に基づいて、実行すべき5つの変化を説明しよう。
「何を行うか」ではなく「どこに向かうか」に焦点を当てる
アトラシアンの調査では、知識労働者の87%が、全員が業務遂行モードにあるため、チームには連携を図る時間や余力がないと答えた。ということは、マネジャーがチームの足並みを一致させることが、ますます重要になっている。
もはや、具体的なタスクを順次割り当てる必要はない。「何」を行うかについてはAIが数分で実行できるため、マネジャーはチームが「どこ」に向かっているかを明確にすることに力を入れるべきだ。これは、ミッションや目標、主な成果を明確にすることを意味する。あるリーダーは次のように語った。「私のチームメンバーは皆、AIエージェントを管理しているから、私はマネジャーたちのマネジャーのようなものだ。だから、私たちが起こそうとしている変化を定義することに、ずっと力を入れている」
「どこ」へ、という指示を実行可能なものにするために、指標を軸に据えよう。たとえば、「解約率を50%減らす」「ブランドオーソリティを20%高める」といった具合だ。具体的な数値を追跡することは、マネジャーが介入すべき場面を把握する役にも立つ。決済テクノロジー企業アディエンの北米マーケティング担当バイスプレジデントであるリーガン・コームズは、「数字に対する説明責任を求めることは、チームを正しい業務に集中させるうえで最も役に立った」と語った。







