Step1◆PDCAを正しく理解しているか?
営業活動のプロセスは、時間の流れに沿って整理してみると、問題の所在がわかりやすくなります。いわゆる、PDCA(①plan-②do-③check-④action)サイクルです。
質問者の会社をはじめ多くの会社は、新しい年度目標に関しては上司と部下が個別に話し合って具体的数値を定めるものです(①目標値の設定/plan)。次に、部下それぞれが年度目標を達成するための月間あるいは週間の達成目標値に落とし込み、それをマイルストーンとして取り組みます(②営業活動の実施/do)。
さらに、質問者のように多くの部下を抱える管理職であれば、部下それぞれの週別あるいは月別の目標達成率をデータによってモニターし、順調に達成している部下を褒めて、目標をクリアできない部下に対しては、どのようにして後れを取り戻せばいいかを指導します(③進捗の確認と指導/check)。質問者は、後者に対する自身の指導に問題があると考えているわけですね。
そして最後に、より成功確率の高そうな営業活動を新たに実施します(④新たな取り組みの実践/action)。
質問者のケースのように、部下の反応が鈍い、つまり懸命に営業活動をしているのに成果が出にくくなったということは、まさしく、①から④までのどこかに問題が潜んでいるわけです。
これについて考える前に、問題の捉え方として別の方法がないかを確認しておきましょう。質問者が言うように、管理職の指導の仕方に問題がある場合、部下の考え方や行動に大きく影響します。さらに言えば、成果主義評価を採用する会社の全社的目標設定や、成果を達成した時のインセンティブの運用方法自体が問題であるケースもありそうです。前者については、PDCAを考察する中で明らかになるのですが、後者については別途(本社の問題ですが)検討の必要があります。