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いまやITは、戦略上軽視することができない。ITは、製品や業務プロセスのみならず、企業や業界、競争までも変えてしまう。したがって、この新技術の大きな影響力と意味合いについて理解する必要がある。同時に、ITによって強固かつ持続可能な競争優位を確立できることも理解しなければならない。筆者らは、新たなITの戦略的重要性を分析するためのフレームワークを提示する。本稿ではまず、ITがなぜ、どのように社内の業務運営を変えるのか、ひるがえすと「5つの競争要因」に変化を及ぼすことについて説明する。つづいて、ITが競争にどのような影響を及ぼすのかについての具体的なポイント、すなわち「ITは業界構造を変える」「コスト・リーダーシップと差別化という基本戦略を強化する」「まったく新しいビジネスを生み出す」の3点を指摘する。さらに、情報革命が自社にどのような影響を及ぼすのか、それを判断するための5つのステップを示す。
情報革命が競争を変える
情報革命が経済を賑わせている。どの企業も、その影響からは逃れられない。情報を入手し、処理し、伝達するためのコストが劇的に下がっていることにより、ビジネスのやり方が変化している。
情報革命が進んでいることは広く知られているが、その重要性について議論する人は少ない。経営陣の時間や投資資本がどんどんITに飲み込まれていくことから、ITをEDP部門や情報システム部門だけに任せておけないことがわかり始めている。