「ビッグデータ」を含むデータの活用あるいはビジネス・インテリジェンスによって、マーケティング活動全体はどのように変化していくでしょうか。

 データ活用によるインテリジェンスの進化によって、顧客理解が深化し、マーケティング意思決定の精度向上とROI向上を図ることができるようになるでしょう。それとともに。マーケティング・アクションを統合的なPDCAマネジメントを通じて改善させることにより、顧客に対する商品やサービス、コミュニケーションや体験などの価値の向上につながると思います。

 顧客起点で新たな提供価値を創造していくためには、多様な顧客接点で生成されるデータを統合的に分析し、最適化していくソリューションやその基盤となるプラットフォームが必要です、これまで以上にマーケティングへのテクノロジーの利用と融合が進んでいくでしょう。電通も様々な企業とのパートナーシップを強化しながら、マーケティング×ITの統合的ソリューションの開発と実践を強力に推進しています。

 データから価値を見出し、アクションへと転換していくためには、テクノロジーだけではなく、分析力や、洞察力、仮説構築力などの力が必要であり、「ビッグデータ」を「ビッグディスカバリー」に転換していくのは人の力です。  

 また、その発見や知見をアクションに展開する「ビッグアイデア」、つまりは戦略構想力や、イマジネーション、クリエイティビティ、そして実行力こそがマーケティングのコア・エンジンです。「ビッグデータ」を「ビッグディスカバリー」に転換し、さらに「ビッグアイデア」を掛け合わせることを通じて、これまでにない新しいマーケティング・モデルの構築やイノベーションを生み出していきたいと考えています。

 

電通BIM(ビジネス・インテリジェンス・モジュール)
電通BIMとは2012年4月に編成された社内組織。BIMのミッションは、『クライアントのマーケティング活動においてインテリジェンス・メソッドを駆使し、事業目標やキャンペーン目標の達成のためにパートナーとしてお手伝いすること』です。クライアント企業それぞれの課題・ニーズに対して、多様かつ高度なビジネス・インテリジェンス機能を核としながら、適切なモジュールとして各部門が連携し、クライアントのマーケティング活動を支援していく、そのようなソリューションの開発と実践に取り組んでいます。