同業との競争が激しく、小売業のなかでも顧客ニーズの変化も早いコンビニエンス・ストア業界では、競争優位を持続することは難しい。このような状況の下、ローソンは独自の戦略により他社との差別化を進めてきた。短期的なニーズに応えるだけではなく、本質的な変化を見極め、時代の底流で起こっていることとマッチした戦略で、市場や顧客を開拓している。また組織づくりでも、現場に多くの権限を委譲し、ダイバーシティを許容する体制を敷いている。挑戦によって新しいことが起こることで、常に組織の振動を止めないことがトップの役割だともいう。内外の競争にたえずさらされることは、企業にとってマイナスではなく、むしろプラスに働くと新浪剛史氏は歓迎する。今後ローソンはいかにして競争優位を築こうとしているのか。その経営方針を語っていだだく。