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「無礼」はなぜ高くつくのか
職場では無礼な振る舞いが横行し、しかも増加傾向にある。過去14年にわたり、数千人の労働者を対象に聞き取り調査をしたところ、98%が職場で無礼な扱いを受けたことがあるという結果が出た。2011年の調査では、「少なくとも週に一度は無礼な扱いを受けている」とした回答者が約半数に上り、1998年調査時の4分の1から増加している。
無礼さ(インシビリティ)は企業の収益をじわじわと削り取っていく。職場で無礼な扱いを受けた社員は、ほぼ例外なくネガティブな反応を表し、場合によっては公然と仕返しをする。自分が粗末に扱われたと感じると、社員の創造性は下がり、うんざりして辞めていく者も増える。意図的に仕事に傾ける労力を減らしたり、クオリティを下げたりすると答えた者は約半数もいた。
さらに、無礼な振る舞いは顧客との関係にも悪影響を与える。調査によると、顧客が社員の振る舞いに失礼な印象を受けると、それが顧客自身に向けられたものであれ、社員同士のものであれ、その会社で何かを購入する確率は低くなる。たった一度の不快なやり取りが、ほかの社員、組織、ひいてはブランドそのものに対する顧客の印象を、不快なものにすることもあるのだ。