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なぜアライアンスは失敗するのか
アライアンス(企業提携)は、成功するかどうかの確率が半々の賭けだ。マッキンゼー・アンド・カンパニーが最近行った調査によると、ジョイント・ベンチャーのうち、出資企業の双方に資本コストを上回る利益をもたらしたのは全体の半数にすぎないという。業務提携や資本提携が多くの企業のビジネスモデルの中心になっている現状を考えると、この数字は気がかりだ。
もともとアライアンスは、サプライチェーンのなかの非主力部分を外部に委託するものだったが、いまでは、アライアンスによって競争優位を築くことが期待されている。したがって、その成功の可能性を大きく高める必要がある。
アライアンスがこれほど失敗しやすいのはなぜだろう。その主な原因は、これまでの組織編成とマネジメントの仕方にある。ほとんどのアライアンスは、お互いに何を得ることができるか期待するよりも、各社が何を提供するかを定めたサービス・レベル・アグリーメント(SLA)に基づいている。そのようなSLAで重視されるのは戦略的目標ではなく、業務実績を測定する評価指標だ。