先日、東京・高輪で開催された「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン 2014」。フィリップ・コトラー、デービッド・アーカー、ドン・シュルツというマーケティング界の3大巨匠が揃った。伝説的3人が一緒のステージに立つ姿は圧巻だったが、それは彼らの過去の業績から醸し出されたものではなかった。
コトラー、アーカー、シュルツが勢ぞろい!
先日、東京・高輪で開催された「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン 2014」に、弊誌もメディア・スポンサーとして参加しました。総勢30名の講師陣は豪華そのもの。フィリップ・コトラー、デービッド・アーカー、ドン・シュルツという、マーケティング界の3巨頭が一堂に会す場となりました。
「近代マーケティングの父」フィリップ・コトラーはマーケティングの教科書として絶対的な存在感を示す『マーケティング・マネジメント』の著者であり、30年以上にわたってマーケティング界をリードしてきました。
デービッド・アーカーはブランド論の第一人者であり、ブランドをマーケティングの中枢課題に押し上げた最大の貢献者です。ブランド・エクイティ、ブランド拡張、ブランド・ポートフォリオなど一連のブランド用語は、ほとんどアーカーが生み出した概念です。
ドン・シュルツは、IMC(統合マーケティング・コミュニケーション)の世界的権威で、広告(Advertising)の概念をマーケティングに広げたことで広告業界では知らない人のいない存在です。
コトラー、アーカー、シュルツとも、伝説的な人物です。1970年代から世界的に知られる業績を打ち出しており、数々の古典的名著があります。最も若いアーカーでさえ76歳。3人合わせて240歳となると、途方もない「過去の人」と思えるかもしれません。
しかし、「サミット」に登壇した3人の存在感はすさまじく、そのオーラは過去の業績から生み出されたものではありません。むしろ、これほど業績を積み重ねてこられた人でありながら、いまなお新しい事例や理論に精通していることでした。